思考力、論理力など最近やたらと言われますが、一体どうしたらいいの?
よくわからないですよね。
今までの勉強方法をどう変えたらいいの?
こういう疑問がわいてきます。
それでは、まず思考力が試させる問題ってどういうものでしょうか。
典型的な思考力問題の算数をみてみましょう・・・・
それは灘中学校の入試問題。
新聞に載ってますので見てください。ネットでも公開されています。
ひえー難しい。こんなのできない。
まあそうです。しかし、よーく問題を見て考えてみてください。大人でも解けます。
こんなに難しいのに大人が解ける?よくわかりませんよね。
では、大学入試の数学の問題を見てください。公式、定理を覚えていなければ解けません。
微分、積分、対数、数列・・・などそれなりの公式を覚えていないと解けないです。手も足も出ません。何していいかわからりません。無理です。
ところが超難関、灘中の問題はこれら難しい公式なしで解けるんです。だから高校数学を忘れた大人でも小学校の算数の知識があれば解けるんです。
ただし、思考力が必要です。
問題文の条件をよく読み、理解し、じっくり考えると小学校の算数の知識で誰でも解けます。(これらを制限時間内に解くのは訓練しないと無理ですが、時間をかけたら解けます)
同じ難問と言っても、ある程度以上の知識がないとできないものと、知識が少なくても工夫したら解けるものの違いです。
そういうのが思考力が試される問題です。
じゃ、小学生の時に何をしたらいいの?
それは答えを求めることを覚えるのではなく、考えることです。
考えろと言われても何を考えるの?
と思いますよね。
例えば、 6+8=14 簡単な計算です。この計算について結果(答え)を合わせるだけでなく、なぜそうなるかを考えていくんです。
この単純な計算も10進法で計算するという前提で成り立っています。10になれば桁が一つ上がる。
こういうことを考えさせるんですね。
小学生ですから10進法などとは言いませんが、単純な計算であってもどういうルールのもとで成り立っているかを考えるようにしてもらいます。
これができていないと2進法、60進法、n進法などで何が起きているか、訳がわからなくなってしまいます。
要するに単純に答えだけを出す訓練だけをしないことです。
実際の指導では生徒に「どうしてこうなるの?」と先生が質問することで考える習慣をつけていきます。
6+8=14 正解です。
だけではなく、どうして?なぜ?と常に考えることです。
もう一つ例を上げると高学年になってくると比を習います。
100人の中に帽子をかぶった子が60人いました。
全体を1としたら、0.6になります。
計算はできるようになりました。
しかし、意味がわかりませんよね。なぜ、全体を「1」にするの? と考えてください。
理由がわかれば、全体を70億人にしてもいいとわかります。計算で0.6だけを出す練習をしないことです。
こういうことは親もできますが、とても面倒なので、落ち着いて取り組めないのと、親が子供の答えを待ってられなくなって、「いらいら」するので事実上無理です。
また、
集合形式では、授業を理解して余裕のある子しか考える時間がありません。計算結果を合わすが精一杯なのに理由まで考える「ゆとり」はありませんから。
小学校低学年で個別指導塾は必要なの?
と思われている皆さん、当然ですが、算数のテストで90点が100点になるようにする。さらに言うと100点が100点以上になるはずもありません。
先取り授業をして、小学生なのに高校数学まで進めることでもありません。
じっくり考える習慣をつけさせる訓練をするところです。
考える習慣は、1年や2年の年月でつくものではありません。継続して長期間してこそ身につく本当の学力です。
高学年になると、やることが多くなってくるので、高学年になればなるほど、考える時間がなくなります。
低学年からじっくり考える習慣をつけさせましょう。