こんな方法があるのかと疑いたくなりますが、あります。
できる生徒の真似をしてはいけません。既にできる生徒はいっぱい勉強しますから、ますますできるようになるのは当たり前、それを真似しようと思っても
そんなにたくさんできないし、真似もできません。
それよりも、もっと根本的なことを解決して
成績があがる仕組みを自分で持てばいいのです。
その方法をご紹介します。
まず、成績があがらない生徒の特徴
興味がない
これです。では、なぜ興味がないのでしょう。分からないから興味がないんですよね。
音楽でも、スポーツでも、よくわからないものに興味はわきません。
それと同じです。
数学もわかれば興味持つの?
と、わからない時はそう思いますが、
塾で教えていると「数学ができない」=「数学に興味がない。」
という生徒がたくさんやってきます。
しかし、数学がわかるようになると興味を持って取り組むようになり、逆に数学が得意になっていく生徒が必ず現れます。
わかるようになるから興味が出てくるんですね。興味が出てきたら勉強に取り組むようになる。
数学に興味がわくことなんて想像がつかないでしょうが、苦手だった子が得意になって、数学の先生になった。
こんなこともおきてきます。
どの教科も同じで、興味がわくようになって、さらに自主的に勉強するようになる。
こういう仕組みが自分の中にできてきたら、どんな科目でも成績があがってきます。
興味の度合いで成績が変わってくるものです。
中学生ぐらいだと、少し興味がわけば、どの科目も成績は上がってきます。
しかし、
高校生ぐらいになるとそういうわけにもいかず、ある程度深い興味がないと成績は上がってきません。
だから、「全部の科目が得意になる」ということはありません。得意科目と不得意科目が明確になってきます。そして大学までに専門を決め、その後は専門分野を追求することになっていきます。
繰り返しますが、
中学生ぐらいまでなら少しの興味でどの科目も上がります。
じゃ興味を持てばいいのですが、
わからないから興味がないんですし、興味ないからわからないんです。
結局、どっちが先かよくわかりません。
そこで、成績を上げる最も簡単な方法は、・・・
興味を持つ
なんじゃそりゃ、解決になってないぞ。と叱られそう。
わかるようになれば興味は必ず生まれます。
わからないってどうして起きると思いますか?
なんでわからないのでしょう。
いくつか例を見てみましょう。
(数学)次の数量の関係を等式で表しなさい
Xの6倍は、yより8だけ大きい
・6倍と書いてあるのに、Xに6を足したり
・6倍につられて、yを8倍したり
・「Xの6倍」の方が大きい と思ったり
と勘違いが続きます。この文章は短いけど、もうちょっと長くなったら多くの生徒が間違って読みます。
(理科)質量とは・・場所によって変化しない物体そのものの量のこと。単位にはgやkgを用いる。
・場所によって変化しない物体? 何? 全部そうだ。教科書を学校に持って行っても、家においていても変化しない。
・そのものの量? 何?
・単位はgやkg? 別に物の量だからリットル(L)でもいいじゃん。どうちがうの?ジュース買う時は1リットルとかで買うよね。ジュース1㎏下さいなんて聞いたことがない。
注)「場所によって変化しない量」が骨格で「物体そのもの」がくっついている文章ですよ。そして「量=g」ということ
変化しない→物体 にかけて読むから変に読んでしまうのです。
(社会)インドが発祥の地であり、その後は東アジアや東南アジアを中心に広がっている宗教は?
・インド、知っている知ってるインドと言えばヒンズー教。
・東アジアって日本だから仏教。
・東南アジアのマレーシアの人がイスラム教だったからイスラム教。
こんな感じです。程度に差がありますが、それぞれの問題の
文章の構造がとれていない(どれがどれを修飾しているのかわからない)
文章を読まずに、知っている言葉を単純に自分の知識と結びつける
こういうことを繰り返しています。だから何回読んでも覚えられないし、わからない。
ここが根本です。
文章を正しく読むこと。
勉強って知らないことを習うことなのですが、
知らないことは飛ばして読む
という習慣がついているため、知っているところだけつなげて、文章を勝手に変えて読んでいるんです。
そんなことをしたら新しい知識など頭に入ってきませんよね。
「知らないことは飛ばして読む」という一番わかりやすい例は
「ひらがな」を習いたての幼児が漢字を飛ばして「ひらがな」だけ読んでいる。
というものです。小さい子供を思い出してください。
勉強ができるということは、
書いてあることを全部を正確に読む
これだけです。
これってつまり、日本語力です。いわゆる国語。
読めたらわかるんです。
わかるようになるには「正確に読めるようになる」
これが一番元の能力です。
遠回り見えて「国語から勉強するのが一番の近道だった」ということです。
テレビによく出る予備校の国語の先生がいますが、あの先生は別に実験したり、観察して物事を理解したのではありませんよね。
本で読んだ知識です。正確に読めるから正確に記憶できています。
読めるようになれば、各教科の問題を正確に読めるようになります。
ところで、
個別指導を受けている時に、先生が横にいたら解ける。
家で自分でやろうと思ったら解けない。
というのはどういうことでしょうね。
それは、授業では、この「問題を読む」ということを先生が助けているからです。
そのため、家で自分で読むと何をしていいかわからなくなるのです。
それでもテストの文章は定型文が多いので、慣れると読めるようになります。
読めているではなく、覚えただけなんですけどね。定期テストではこれで点数が稼げます。
しかし、このやり方だと、ちょっと文章を変えると解けなくなります。身に覚えがありますよね。
読む訓練は小さいことから始める方が圧倒的に有利です。
小学生は国語、中学、高校でも遅くありません。国語を勉強しましょう。
読めて意味が分かれば、誰でも興味がわきます。
その中で最も興味がわいたのがあなたの得意分野。ゲームや漫画やスポーツだけしか興味ない人っていませんからね。
きっと面白いものを発見することができます。