9月になって台風が減っていますが、まだまだ油断できません。10月にたくさん上陸する年もありますから。
洪水の際に最近なぜかよく聞くようになった避難に「垂直避難」というのがあります。
台風はたいてい数日前に進路が予測できていて、細かく修正されているので、自分たちの地域が危険かどうかは、少なくとも前日には正確にわかっています。
だから、避難するとしたら前日に行うのが鉄則です。それなのに最初から「垂直避難」を呼びかけていますよね。なんだか変です。
「垂直避難」というのは、逃げられなかった場合の最後の手段。生きるか死ぬかの瀬戸際の避難です。だから「垂直避難」をしなくていいように行動するのが正解です。
建物の2階やがけから離れたらいいような印象を受けてしまうので注意しましょう。
なぜ、これを言うかというと、受験も同じだからです。受験生の受験日は決まっています。数日の前後はあっても何年も前から決まっているのです。
ぎりぎりに始める勉強は「垂直避難」でしかありません。ぎりぎりで、「もうダメ」というときに勉強を始めても「何人かは運よく助かる」程度のものでしかありません。、
しかも体力も気力も使い果たしてボロボロになります。このぎりぎりにかける人が多すぎます。九死に一生を得る経験などしない方がいいのです。
小学生、中1、高1ぐらいから必死にしなくても、コツコツ少しずつやっていればたいてい間に合いますし、それなりの名のある大学に入れます。それを全くしないので、最後に大慌て、時間もお金もたっぷりかけてギリギリの勝負になってしまいます。
大学入試の場合、ぎりぎりだと受験する大学が増えてあっという間に100万円になります。そのお金をコツコツと3年間の勉強に使えば、能力も向上し受験も安心。
ぎりぎりに使えば、合格を運に任せ、能力も向上しない。
こんなもったいないことはありません。「垂直避難」はしない方がいいのです。