いまどきの大学入試は、どんなことになっているか、あまりイメージできていない方が多く見受けられます。
そりゃそうだと思います。ご両親が大学受験をして、20年~30年たってますからね。当時は、進学率30%を超えてきたところです。
高校入試もかなり変わっていて、驚かれたと思いますが、高校入試は、だいたい皆どこかに入れますよね。
大学入試はそういうわけにはいかないです。そこで、実際どんなものなのか大枠を理解しておきましょう。
もうひとつ、よくある質問で「どういう学部に進学する人が多いのでしょうか?」
というのもあります。本来は行きたい学部に行けばいいので、他人は関係ないのですが、
「世の中どうなってるのですか?」
という質問かと思いますので、併せてご紹介します。元資料は「文部科学省の学校基本調査」です
基本① 1学年は100万人、大学進学率は60%の60万人です。
実際のところは統計を見てください。ここでは大雑把です。
基本② 国公立大 10万人 私立大 50万人 が入学します。
これも細かいところはご勘弁を 国公立大が本当は13万人ぐらいいます。
基本③ 有名私大の定員は10万人です。
早慶上智、GMARCH、関関同立レベルの大学定員です。だいたいです。
つまり、
皆さんが行きたい国公立大+有名私大には、20万人 入れます。
1学年100万人ですから、20%ですね。
全体の偏差値にすると 「60」 です。
偏差値60は本当は上位16%になります。上位20%は、偏差値「58」です。まあいいでしょう。
五ツ木や大阪進研、偏差値は変わりますが、高校入試はほぼ全員が受けますので、高校で例えることにしますね。
偏差値58ぐらいとは、高校でいうと
三島、北千里、箕面あたりになります。
(重要:大学入試用の模試偏差値とは異なります。このあたりご注意ください。全然違います)
次に
学部別入学者数
を見てみましょう。(単位:千人)
青が国公立大、オレンジが私立大への入学者数です。
社会科学系(法学部、経済学部、経営学部、商学部)が圧倒的に多いですね。無難な選択です。
工学系は、国公立の比率が高いですね。
(単位:千人)
国公立大の志願者数と入学者数
国公立大の志願者数と入学者数を見てみましょう。合格後の入学辞退もいますので、合格者は10%程度増えますが、倍率で4倍程度。
国公立大は、志願者の4人に1人。
同一学年全体の 10人に1人(40人学級で考えるとクラスで4人ですね)
かなり狭き門です。
小さくて分かりにくいですが、一番厳しいのが芸術系の5倍です。(きびし~い)
(単位:千人)
私立大の志願者数と入学者数
私立大の志願者数と入学者数をみてみます。私立は合格者を入学者の3倍ぐらい出します。
入学者から見ると9倍になります。
ちょっとこのグラフは実際より厳しく見えすぎますね。あまり参考にしないように。(それなら掲載するな・・)
入学者が少なくなりすぎて、グラフがよくわかりません。
(単位:千人)
あまりにわかりにくいので、合格者を入学者の3倍としてグラフにしてみました。これが実態でしょう。
これが、大学入試の概要です。
40人学級でいうとクラスの
40人中、24人が大学に進学、4人が国公立大、4人が有名私大
となります。
出典は、「令和2年 文部科学省の学校基本調査」ですが、かなり数字を丸くしています。