新井紀子さんの「AIに負けない子供を育てる」は一度読みましたが、読み返して忘れてないかチェックしています。復習しないと忘れますから。
忘れていたのか、その時読めていなかったのか、わかりませんが、気になった点があったのでご紹介したいと思います。
読解力の中のひとつに「同義文判定」というのがあります。本の中の例を引用すると
「誰もが、誰かをねたんでいる。」
「誰もが、誰かからねたまれている」
この2つの文は同じ意味ですか?という問題です。
詳しくは本を読んでいただくとして、これができないと大変なことが起こります。
塾に限っての話ですが、ひとりで勉強ができないんですね。
問題集を解いて、自分の書いた答えが正解かどうか、答えを見ても判断できないということなんです。
この本の中で、最近は個別指導塾で先生が答え合わせをするから、同義判定をする機会が減ってしまう。悪循環に陥っている。と指摘がありました。
確かにそうですね。先生が答え合わせをしたら、自分で考える機会が失われてしまいます。
算数では、毎日何問かは全く答えやヒントを出さない問題を作って、わからなかったらそのまま同じ問題を来週も考えてもらい。必ず自力で解くような機会を授業に取り入れています。
国語もそうしないといけないんですね。特に記述問題で気を付けようと思います。
授業で答え合わせをせずに、来週まで正解か不正解か自分で考えてきて。という宿題がいいのかもしれません。
それをすると「この塾はわからないところを教えてくれない」と言われそうですが、生徒本人の力はつくでしょう。このやり方で全部やると時間が足らないので、少しだけ導入していこうかと思います。
それで思ったことがあります。高校生でも現代文の勉強ができない。勉強しても成績が上がらないから勉強しない。という生徒が結構います。
最近の問題集、特に塾で使用してる問題集は解説も詳しく、わかりやすく書いていますが、塾で講師がさらに解説文を解説しないといけないんです。
こういう生徒は、同義判定ができなくて、答え合わせができないのですね。読解力がないから解説文も読めない。答えと自分の答案が同じかどうか判断できない。つまり、勉強そのものができない。そんな悪循環です。
とりあえず、先生に解説してもらいながら時間をかけて勉強していきましょう。それしかないです。
この本の中では「小学生でも遅い。幼児期の家庭での親との会話が一番大事」と書いてあります(幼児期に塾に入れろという意味ではありませんよ)。遅いと言われてもいまさらなので、これから頑張りましょう。