保護者面談でよくあるご要望に
宿題をたくさん出してください。
というのがあります。
しかし、宿題をたくさん出すのは逆効果です。おそらく、成績トップ層向けの塾のイメージが影響しているのかと思います。
中受験の塾では、トップクラスの教室の生徒にたくさんの問題集を配り、宿題としてどんどんやらせます。
高校受験で北野高校にたくさん合格している塾でも、トップクラスの生徒にたくさんの問題集を配り、どんどんやらせます。
大学受験の塾も同じです。
残念ながら、これらは、成績が全国で数%以内に入るトップ層向けの学習方法です。
決して真似をしてはいけません。
問題が解ける生徒に対しては、どんどん問題を与えて演習を重ねると
当然ですが、もっとできるようになります。
しかし、基本問題で「うんうん」うなっている場合や
過去に習ったことを忘れている場合、
理解がおぼつかない場合
こんな場合は、たくさんの宿題がでたらどうなるでしょうか。
出された生徒の方は、どうすると思いますか?
わからない問題がたくさんあるんです。しかも、それを明日までに提出しないといけない。
とりあえずよくわからないけど、これとこれを足して、これをかけて、何か公式に入れたら答えが出た。
たまたま正解の場合もありますし、使う公式が違った。と間違う場合もあります。
使う公式が違った場合は、「こっちを使うのか、これならできる。ちょっと間違えただけケアレスミスだ。」
と言いながら、何も理解せずに、作業として宿題をこなしていきます。
な~んにも頭に残りません。
むしろ、少ない問題をゆっくり考える方がいいのです。
しかし、保護者は子供が机に向かって、「難しい」と「うんうんうなっている」のが勉強と思い込んでいます。
できる問題をゆっくり考えて、すいすい解くのは勉強と思っていません。
「難しい」と「うんうん」とうなって、たくさん問題を適当に解くために長時間机に向かっている。
保護者は満足されるようですが、これは勉強になっていません。
宿題は量と難易度が適切でないと意味がありません。
ゆっくり考えないと思考力が身につきません。
ぱっぱと作業をこなすのは勉強ではありません。
トップ数%の人の勉強方法を、決して真似をしないようにしましょう。
補足:ご心配無用です。できるようになったら宿題はどんどん増えていきます。安心してください。